日本のカリカチュア第一人者であり世界が認めたアーティスト。誰もが楽しめるエンターテイナーとして活躍する一方、家族を愛しボランティア活動を通じ世界の子どもたちのために活動するKage氏に、カリカチュアを描いてもらいながらお話しを伺いました。

杉山: 本日はお忙しい中ありがとうございます。早速*カリカチュアをお描きいただきながらお話を伺いたいのですが、カリカチュアはとてもユニークな似顔絵ですね。
Kage: カリカチュアは、ただ似せるだけでなく、モチーフの内面性も表現する、とてもユニークな画法です。
杉山: 普通の似顔絵とは違うんですか?
Kage: 世間一般にイメージされる「似顔絵」は、見たものをそのまま似せて描いた肖像画や、実物よりかわいく描いた漫画タッチのものをイメージされがちです。ですが、「カリカチュア」は似ているだけでなく、モデルのチャームポイントや個性を、誇張・デザイン・ユーモアを加えて表現する作品なんです。
杉山: 肖像画は見た目より美しく描いて売る場合もありますよね。それが、文化として根付いていますよね。でもカリカチュアは違う、ある意味肖像画の真逆ですね。私は子どものころ、アメリカでカリカチュアを描いてもらったことがあるんです。特徴をつかんだ遊び心いっぱいの作品に、「わおー」って感動したことを覚えています。その時は10分くらいの時間でぱぱぱっと。Kageさんのように丁寧に時間をかけて、描いているカリカチュアに驚いています。下描きはなさるのですか?
Kage:はい。ですが30秒以内と決めています。実はこの下描きが一番大事なんです。私の下描きの定義は、「失敗を防ぐためではなく、第一印象をとらえる為」に行います。だからこそ、30秒以上はかけません。30秒を超えると細部が見えすぎてしまい、判断が困難になります。この形!と一度決めたら気持ちを迷わせずに思い切って、大胆に描きます。
大抵のケース、第一印象は嘘をつきません。見えすぎて迷いが生じると、絵がぼやけてしまい、ライクネスを失してしまうのです。
杉山さんは太陽のような人ですね。そのまま写真のように顔を描き写していては内面からでる個性が形として出ない、相手に興味を持ちコミュニケーションを取りながら形を掴んでいきます。
杉山: 私の内面から出るものが「太陽のよう」と受け止めてくださったんですね。嬉しいです。どんな感じで仕上がるのかとても楽しみです。
*カリカチュア
イタリア語の「カリカーレ(誇張する)」に由来し、ユーモアを交えて描かれる画法。美術では古くから存在し、中世には王族や貴族などを風刺する絵によく使われた。アメリカに渡り現代的に進化し、雑誌の表紙などで多用され新たなカリカチュア文化が誕生。