株式会社インターリテラシー

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タリーズコーヒー

杉山: 今度はタリーズコーヒーインターナショナルの会長として新たなスタートとなるわけですが、どのような意気込みをお持ちでしょうか?

松田: タリーズコーヒージャパンの仕事を一段落させて、アジア環太平洋を中心とした世界での展開をしようということになったのですが、周りの人たちからは何でそんなことをするの?と、またゼロからやる必要はあるのか?と。大変なことばかりだし、つらくないの?と言われるのですが、特に理屈ではないのですよね。
やはり、「やりたい!」という思いが根底にある。どんなに大変だろうがやりたい気持ちの方が強いので、それじゃ文章にしてそれを書きなさいといわれても、なんか書けないというか(笑)、もう自分自身の中に染み付いてしまっているので、理屈じゃないなといつも思うんですけれども。そういう意味でアジアへ軸足を移して、やっていこうという状況ですね。

杉山: タリーズコーヒージャパン10年間の活動の間に、大変じゃないの?つらくないの?といわれることはありましたか?

松田: 苦しいでしょ?とかよく言われるのですが、その時は一瞬苦しいと思っても、それを乗り越えた時に、自分が成長できたな、会社が成長できているなと思うと、やはり苦じゃなくなりますね。

杉山: 好きで打ち込んでいらっしゃるからですね。

松田: そうですね、好きでやらせてもらっているので、苦痛だとかストレスを感じることはありませんね。

杉山: 2006年の敵対的買収の時はどうでしたか?プラスに考えてアクションをとったのですか?

松田: 正直いろいろありました。役員とのやり取りも様々ありました。私はタリーズコーヒーをもっと人々に広めたい、お客様においしいと感じてもらいたいという思いが根本にあるものですから、そのための組織作りを第一に考え、アメリカ型の組織を作りたいと、ガバナンスを作りたいと思っていました。しかし、7名の取締役のうち、5名が社外取締役という状況で、また某ファンドの人も入っているので、想像はつくと思いますが、みなさんそれぞれのアジェンダを持っていたり、利益を考えなくてはならないので、本当にタリーズコーヒーをよくしようという話にはならなくなってしまったんですね、途中から。
しかし、私自身の軸はぶれないので、最後まで戦い、結果、伊藤園という最良のパートナーを見つけることができました。結局その経験も今となっては、本当に自分がプラスにするため、成長するためのいい経験だったなとしか思えないですよね。楽しかったですし、ああいうことを経験できて本当によかったと今は思いますからね。

今あるポジションはもともと『仕事は5年でやめなさい』にも書きましたが、自分の枠組みの中で、5年ごとの目標の中で、そろそろ次に行くということで考えています。自分が会長になったのは若い時で、3、4年前ですが、2代目の社長も置いてしまっていて、周りからはちょっと早いんじゃないの?なんで?と。しかも日本では会長は引退みたいなイメージがあるようで、「なんで会長になるの?」と言われたけど、その時、明確に皆さん(マスコミ)に話したわけではないのですが、次のタリーズの世界展開、もしくは他にやっているクーツグリーンティーや日本にあるチャンスとなるものを、世界に転換させる準備に入っていたのです。実は。だから、日本を完全に任せられる社長を育てたいなと。当時CEOですが、あえて社長をゆずって、自分は会長になったんですね。ですから、3、4年前から実は準備がはじまっていて結果は一緒なのです。今。

杉山: どのような目標を掲げていらしたのですか?

松田: もともとMBO、TOBしたことも、タリーズUSAと合併しようと。で、アメリカのNASDAQに上場して、まあそれによって、自分がCEOとしてすべての経営権をもち、アメリカの経営を立て直して、アジアに展開していこうと。そういうプランだったんですね。
ところが途中で、アメリカ側のファウンダーのサインをもらえず、そのプランがダメになり、代わりに日本の商標権だけ売ってくれという話をして商標権を買ったんですよ。自分が目指しているゴールに、全部が到達しているわけではないのですよ、別に。一歩手前で終わってしまっているものもあるんですね。商標権を買いとったというのもそうですよね。本当は商標権を完全に押さえられる買収というところを目指して頑張ったんですけど、そこに行き着くのも手前で終わっているわけですね。
ところが、そういったことや、伊藤園さんに過半数を持って頂いたりということを経て、今やってきたことを振り返ってみると、自分が立ちたかった場所にほぼ立っているのですね。
本当は全世界だったのですが、まずはアジアパシフィックからのスタートと、若干狭いですが、それを展開するという目標を立てているので、結果オーライなんですよ(笑)。
それはやはり、『仕事は5年でやめなさい』にも書きましたが、明確な目標を持つことが大事で、そこからずれることは絶対あるので、方向転換しないといけないとか、5年ごとの大きな目標を目指す中でも1年ごとの目標が達成できなかった、じゃこの道じゃなくてこっちの道に変えようとか、ね。絶対あるわけですよ。でも、「ここだけはぶらさずに、ここに向かって行こう」というのがあったから、今ここに立てたわけですね。
新しい5年のスタートラインに立てたということです。ただプロセスは思っていたものとはちょっと違ったかなと(笑)。

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